JR四国は11日、新型コロナウイルスの感染拡大で3月20日からの運行開始を見合わせていた観光列車「瀬戸大橋アンパンマントロッコ」(高松・琴平-岡山間)の運転を始めた。小雨が降るあいにくの空模様だったが満席となる盛況ぶりで、列車をバックに記念撮影をするなど利用客には笑顔が広がった。


高松駅の駅員らの見送りを受け、出発する観光列車「瀬戸大橋アンパンマントロッコ」=高松市浜ノ町


 JR四国は、四国内の観光需要の喚起を目的に観光列車の運転を4日から順次再開。18日には「ゆうゆうアンパンマンカー」(高松-徳島-阿波池田間)も運行を始める。

 この日は、高松市浜ノ町の高松駅で記念イベントがあり、アンパンマンとばいきんまんが登場。家族連れらは写真を撮るなど出発までのひとときを楽しんだ。2歳の長女と訪れた高松市牟礼町の主婦(35)は「娘が心待ちにしていたのでうれしい」と笑顔を見せた。

 アンパンマン列車20周年記念の横断幕を掲げ、手を振って見送った同社の担当者は「久しぶりのお客さんの笑顔にほっとした」と話し、県内で新型コロナの感染者が2カ月半ぶりに出たことを踏まえ、「今後、列車内の消毒回数を増やすなど感染防止策を強化したい」と気を引き締めた。


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