観音寺市は、「天空の鳥居」として知られる高屋神社本宮(同市高屋町)への参道となる林道の交通渋滞や事故の抑止対策として、8月に市中心部と往復する有料のシャトルバスを運行する実証実験を行う。当初は4月29日~5月10日に計画していたが、新型コロナウイルスの感染拡大で延期していた。コロナ禍の収束が見通せない中、3密を避けるなどの感染防止対策を講じてリスクを軽減した上で実施に踏み切る。


シャトルバスの運行ルート


 計画によると、実証実験の期間は8月の土日祝日と11~14日の計15日間。観音寺市有明町の琴弾公園内にある有明グラウンドに臨時駐車場を設け、有明グラウンドを発着点に午前10時から午後7時まで30分間隔で、小型バスを1日に3台使って運行する。

 新型コロナの感染防止対策としては、3密を避けるため、25人乗りのバスの1人掛けシートを交互に空けて使用するようにし、1台当たりの乗車人数を12人までに制限する。乗客にはマスクの着用、手指のアルコール消毒を求め、点呼の際に体温を測定する。走行中はバスの換気機能を用いるとともに窓を一部開けて空気の入れ換えに気を配る。また、乗客が降車するごとにシートなどの除菌も行うことにしている。

 運行するバス事業者は、いずれも同市に本社を置く4社。運賃は往復で大人(中学生以上)千円、小学生と障害者手帳の所持者500円、小学生未満は大人1人につき1人無料。有明グラウンドに仮設の切符販売所を置く。

 林道の入り口にはこれまでの土日祝日と同様に警備員を配置し、9:00から19:00までマイカーの進入を禁止する。

 一方、登山道からの徒歩による入山については、これまで土日祝日にロープを張って封鎖し、地元住民らの関係者以外には通行を控えてもらっていたが、実証実験開始に合わせて規制を解除する。

 市商工観光課は「状況を見ながら実証実験の期間延長も検討する」としている。

(四国新聞・2020/07/24掲載)


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