「天空のブランコ」観音寺の新名所に 雲辺寺山頂、フォトフレームも インスタ映え、誘客図る
「天空のブランコ」「天空のフォトフレーム」を観音寺の新名所に―。香川県観音寺市大野原町の雲辺寺山頂公園にブランコや記念撮影ができるフォトフレームなどがお目見えした。標高約920メートルから観音寺の市街地と燧灘を見下ろせ、ダイナミックな大パノラマを満喫できる。天空のブランコ、天空のフォトフレームとして、父母ケ浜(香川県三豊市仁尾町)、市街地の北にある高屋神社本宮「天空の鳥居」(香川県三豊市高屋町)に続き、西讃で「インスタ映え」する写真が撮れるスポットとして注目を集めそうだ。
雲辺寺山(標高927メートル)の山麓と山頂を結ぶ雲辺寺ロープウェイを運行する四国ケーブル(高松市)が、レストラン棟前の芝生広場に7月末に整備した。晴れて空気の澄んだ日には北は瀬戸大橋や岡山県、西は広島県まで望める。
四国ケーブルは冬季には雲辺寺山頂公園を人工スキー場「スノーパーク雲辺寺」として営業しているが、シーズンオフの夏場にも四国霊場66番札所・雲辺寺(徳島県三好市)の参拝者や観光客が一息つけて写真も撮れる場所をつくり、誘客につながればと考案。北側に遮るものが何もない絶景をバックに、ブランコとフォトフレームを並んで据え付け、ベンチもちりばめるように配置した。
ブランコは景観との調和に配慮して温かみのある木製にし、小ぶりなかわいらしい造り。体重70キロまでの大人も乗ることができる。こいでみると、地上に向かって飛び立つようなスリル感、大空に吸い込まれるような爽快感を味わえる。
フォトフレームもおしゃれなイメージの木製で、大きさは身長に合わせて高さ2メートル、幅3メートルほど。枠内でさまざまなポーズの写真を撮って楽しめる。
ベンチにはテーブル付きのタイプもあり、1人から数人のグループまで対応できる。座ってぼんやりと眼下に広がる絶景を眺めるもよし、語らいながら弁当などを食べるもよし。
天空のフォトフレームでは、高松市から来た男性会社員(27)と女性会社員(25)がポーズを工夫しながら何度も写真撮影に挑戦。女性は「香川で高い位置から壮大な景色を見られる場所はあまりない。とてもラッキーな気分」と声を弾ませ、男性も「ぜひインスタグラムに上げたい」と満足そうに話した。
雲辺寺山頂公園の整備は今後も継続し、ブランコの近くに展望デッキを置く準備を進めている。さらに来年以降、高さ3メートルほどの壁をよじ登るボルダリング施設の設置を検討しているほか、メインゲレンデを活用することも視野に、数年かけて順次、遊具などを増設する計画。
整備を発案した四国ケーブル企画営業部の赤川大樹さんは「雲辺寺と公園で1日遊んで、ゆっくりできるような施設にしたい」と意気込み、「香川でもこの景色を知らない人が多いので、皆さんに会員制交流サイト(SNS)などで発信してもらって、有名にしてもらえたら」と期待する。
観音寺市は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた観光事業者への支援の一環で、1日から9月30日まで雲辺寺ロープウェイを往復1人千円で利用できるよう正規運賃との差額を助成している。
(四国新聞・2020/08/06掲載)
雲辺寺ロープウェイ
所在地 | 〒769-1615 香川県観音寺市大野原町丸井 |
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営業時間 | 3月~11月 7:20~17:00 12月~2月 8:00~17:00 |
TEL | 0875-54-4968 |