郷土ゆかりの作家知ろう 坂出市民美術館で「夏のアート展」
坂出市民美術館は開館35周年を記念し、ゆかりの作家の作品を集めた「つながる2020夏のアート展」を香川県坂出市寿町の同館で開催している。猪熊弦一郎(1902~93年)らの油絵や日本画、彫刻など約60点を展示しており、来館者が見入っている。23日まで。入館無料。
坂出市民美術館は3年前から寄贈作品の調査を行い、中でも貴重なものを選抜して、節目の年に公開することにした。
猪熊弦一郎の作品では、36年の第3回県展出品作「砂上坐婦」を展示。渡欧直前の数少ない作品の一つで、画業の発展を祈願して父によって地元の鴨神社に奉納され、87年に作品保管のため坂出市民美術館に寄託されたという。
ゆかりの美術家の発掘と顕彰のため、坂出市民美術館が2011年から毎年、光を当ててきた「郷土の作家シリーズ」の作品も紹介。坂出市民美術館建設に取り組み、初代館長に就いた岡内義典さん(1921~2004年)の「女装の踊(綾子)」や、高松工高美術科の創設に尽力した洋画家の蔵本利彦さん(1935~2016年)の「青い道シリーズ」、蔵本さんから学んださとうゆうじさんの立体造形や辻野栄一さんの木彫などが飾られている。
また「さかいで再発見」をテーマにした第8回さかいでの四季フォトコンテストの入選作21点の展示もしている。
施設南側では大きなガラス越しに地元の造形作家、岡山富男さんによるキリンやブタの愛らしい作品を鑑賞することができる。
(四国新聞・2020/08/20掲載)
坂出市民美術館
所在地 | 坂出市寿町一丁目3番35号 |
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開館時間 | 9:00~17:00 |
休館日 | 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は祝日の翌日)
年末・年始(12月28日~1月5日) |
TEL | 0877-45-7110 |