涼やか薄紫、境内に彩り 雲辺寺でギボウシ見頃
香川と徳島の県境にある四国霊場66番札所・雲辺寺(徳島県三好市)で、ギボウシが境内のあちらこちらで涼しげな淡い紫色の花を咲かせている。雲辺寺ロープウェイの山頂駅を出てすぐの花壇にじゅうたんのように広がっており、五百羅漢像沿いの参道などにも連なって咲いていて参拝者らを本堂や大師堂へと導く。
ギボウシはユリ科の多年草で山間部に自生し、細長い花をつける。漢字では「擬宝珠」と書き、つぼみの形が寺社の高欄や橋の欄干の柱頭部を飾る擬宝珠(ぎぼし)に似ていることから名付けられたとされる。
雲辺寺では、アジサイが見頃を終えて紅葉が色づくまでの晩夏から初秋の時季に境内に彩りを加えたいと、淵川敬心住職が発案し、10年以上前からギボウシを株分けして徐々に数を増やしてきた。今では境内の至る所で見掛けるようになり、淵川住職が自ら手入れを続けている。花は9月上旬まで楽しめそうという。
高松市から訪れた会社員の男性(66)は「ロープウエーで上がってきてまず目に入った。色が紫ということもあり、霊験がありそうな花に見受けられた」と話していた。
(四国新聞・2020/08/25掲載)
四国霊場66番札所・雲辺寺
所在地 | 徳島県三好市池田町白地763-2 |
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TEL | 0883-74-0066 |