新型コロナウイルス感染拡大の影響で落ち込んだ観光の需要を喚起しようと、小豆島の観光・運輸業者らでつくる小豆島観光戦略会議が企画した誘客策「人も車も小豆島復路フェリー無料キャンペーン」が始まった。島を訪れた観光客らは帰りのフェリー代を無料にしてもらおうと、宿泊施設や飲食店などで利用証明となるスタンプを押してもらっている。


キャンペーンのPRチラシにスタンプを押してもらう観光客=香川県小豆島町田浦、二十四の瞳映画村

キャンペーンのPRチラシにスタンプを押してもらう観光客=香川県小豆島町田浦、二十四の瞳映画村


 キャンペーンは、政府の観光支援事業「Go To トラベル」や、香川県の「うどん県泊まってかがわ割」と連動して27日から実施。感染拡大防止の観点から当面は四国4県在住者を対象とし、情勢を見ながら対象範囲を広げていく。

 帰りのフェリー代が無料になる条件は▽加盟施設に宿泊▽加盟店で500円以上の飲食▽加盟土産店で1000円以上の買い物、または加盟有料観光施設への入場―の三つ。キャンペーンPRチラシの裏面にそれぞれの施設や店でスタンプを押してもらい、船会社の窓口に提出すれば帰りのフェリー代(車両は6メートル未満)が無料となる。

 28日、香川県小豆郡小豆島町田浦の二十四の瞳映画村にはチラシを持参した観光客がぽつぽつ来場。カップルで訪れた三豊市豊中町の会社員は「キャンペーンをしていることは事前に知っていた。県民でも小豆島を訪れる機会はなかなかないので、こうした取り組みはありがたい」と笑顔を見せた。

 映画村を運営する岬の分教場保存会の専務理事で小豆島観光戦略会議本部長の有本裕幸さん(57)は、「島の観光業界は厳しい状況が続いている。キャンペーンを実施しているこの機会に、体調面を確認した上でぜひ島にお越しいただきたい」と話している。

(四国新聞・2020/08/29掲載)


「人も車も小豆島復路フェリー無料キャンペーン」サイト


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