新型コロナウイルスの影響で遠出が自粛傾向にある中、家庭で小豆島遍路の雰囲気を体験してもらおうと、地元の交通事業者がインターネットで霊場巡りの様子を配信する「オンライン☆遍路」を企画した。参拝モデルコースを7回に分けて撮影し、動画を毎月ほぼ1回ずつ配信して来年3月に“結願”する予定。


「オンライン☆遍路」では初心者ナビゲーターのAOKOさんが案内人となる


 企画したのは観光バス・タクシー事業などを行う小豆島交通(香川県小豆郡土庄町)。小豆島霊場会の協力を得て、配信動画の撮影の際は各寺院の住職が読経するなど、本格的な霊場巡りを演出した。撮影には小豆島霊場会の公認先達が同行し、丸亀市出身で大阪市在住の「内観アドバイザー」AOKOさん(35)が「初心者ナビゲーター」を務める。

 参拝する寺院や堂庵などは小豆島霊場総本院を含め計94カ所あり、1回当たり14カ所前後を回り、その際に収録した動画を1時間半~2時間に編集する。寺院によっては住職の法話が聞けたり、普段公開していない仏像を見せてくれたりするところもあるという。参加者はビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を使って配信動画を楽しむ。

 小豆島交通の担当者は「小豆島霊場巡りは歴史ある島の文化。高齢となって巡拝をあきらめていた人も、家族の協力を得ながら参加してほしい」と話している。

 初回の配信は弘法大師の月命日に当たる9月21日。参加希望者は事前に「アソビュー!」のサイトなどからチケットを購入する。参加費は1回当たり3500円で、7回まとめて申し込むと23,000円。問い合わせは小豆島交通、電話0879-62-1203。

(四国新聞・2020/09/18掲載)


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