文豪のキセキ、一堂に 高松で菊池寛展 真珠夫人資料など
高松市の菊池寛記念館が所蔵する菊池にまつわる資料を集めた企画展「作家の筆跡と菊池寛のキセキ」が26日、香川県高松市昭和町のサンクリスタル高松企画展示室で始まった。今年が発表から100年となる代表作「真珠夫人」の関連資料や菊池の愛用品などが展示され、郷土の文豪を身近に感じられる。11月1日まで。
菊池寛記念館が年に1回開催する文学展の一環で、今年は新型コロナウイルスの影響で他施設から展示物の借り入れができず、普段は公開していない所蔵品を中心に並べている。
真珠夫人は、菊池が1920年に新聞連載として発表した作品で、今年が発表から100年の節目。当時の連載記事のほか、川端康成の「真珠夫人解説」の直筆原稿を展示している。
会場で目を引くのは、菊池が愛用した背広やはかまなどの衣服。今回は服飾の専門家が菊池の背広を採寸。ウエスト100センチ、肩幅は男性としては狭めの44センチで典型的なメタボ体形だった菊池の姿が浮かぶ。
このほか、菊池が設立した芥川・直木賞の歴代受賞者のサイン色紙も展示。「受賞者の色紙がこれだけそろう施設は全国でも例がない」(菊池寛記念館)という自慢のコレクションで、来場者は興味深そうに見入っていた。
(四国新聞・2020/09/27掲載)
菊池寛記念館 第29回文学展 作家の筆跡と菊池寛のキセキ
所在地 | 菊池寛記念館 サンクリスタル高松4階 企画展示室 高松市昭和町1丁目2-20 |
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開館時間 | 9:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜日 |
入場料 | 一般200円、大学生150円 |
TEL | 087-861-4502 |