香川大農学部が開発したブドウ品種「香大農R―1」を使った赤ワインの仕込み作業が28日、香川県さぬき市小田のさぬきワイナリーで始まった。今年は720ミリリットル入りボトル換算で7千本を製造予定。11月22日からさぬきワイナリーの物産センターや香川県内の主要酒店などで販売する。


ブドウ「香大農R―1」を破砕機に入れる従業員=さぬき市小田、さぬきワイナリー


 赤ワインは「ソヴァジョーヌ・サヴルーズ」の商品名で販売し、本格生産は今年で15年目。さぬきワイナリーによると、抗酸化作用で知られるポリフェノールが一般的な赤ワインと比べて2~3倍多く含まれるのが特徴で、色の濃さの割には飲み口が軽く、ワイン初心者や健康志向の強い人にもお薦めという。

 この日はほぼ市内で育った約7トンのブドウの実を醸造用タンクに送り込み、酵母を投入する作業を実施。従業員がコンテナにぎっしり詰まったブドウを破砕機に入れると、工場は爽やかな甘い香りに包まれた。

 竹中剛工場長はブドウの出来について「梅雨が長かったが、その後晴れたことで、色づきや糖度は十分。しっかりとしたワインを販売できるよう努めたい」と話していた。

(四国新聞・2020/09/29掲載)


さぬきワイナリー


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