コイ跳ねる風景再び 栗林公園・掬月亭で特別展 「コイサポ」での復活記念
コイヘルペスウイルス(KHV)病で姿を消した栗林公園(香川県高松市)のニシキゴイが、発病前の700匹程度まで回復する見通しとなったことを記念した特別企画展(四国新聞社主催)が11月1日、掬月亭で始まった。広さ約20畳の和室の床一面に敷かれたコイのグラフィック作品や、コイの映像作品などが家族連れらの目を引いている。3日まで。
企画展の名称は「六六鱗(ろくろくりん)掬月七百景」。南湖を望む大広間のグラフィック作品は、大小さまざまなコイの図柄が約20畳の床を埋め、和船や枯山水の庭との共演を楽しめる。茶室では、コイのオブジェとグラフィック作品が巧みに組み合わされ、まるで水面からコイが跳ねたかのように見える。
入り口近くの広間では、KHV病発生からコイの復活までをテーマにしたアニメーション映像を障子に投影。大阪府高槻市から家族4人で訪れた会社員(43)は「観光旅行中に立ち寄ったが、作品から復活したコイの生命力が伝わる気がした。今度は病気などなく、長く続いてほしい」と話していた。
栗林公園では、2018年春に園内の池でKHV病が発生し、園内のコイ約700匹を全て処分した。県は同年からコイ復活を目指して寄付を呼び掛ける「コイサポ」などを開始し、1年目は計450匹を放流。2年目の「コイサポ2」で集まった寄付金で300匹を購入し、3日の放流式で100匹、残り200匹は11月半ばまでに順次放流する予定にしている。
(四国新聞・2020/11/02掲載)
特別企画展「六六鱗掬月七百景」
会場 | 特別名勝 栗林公園 掬月亭(香川県高松市栗林町1-20-16) |
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開催日程 | 2020年11月1日(日)~11月3日(火・祝) |
開催時間 | 9:00~16:30 |
TEL | 087-833-1180 (四国新聞社広告局企画開発部) |
料金 | 掬月亭への入亭料と栗林公園入園料が必要 |