屋島の魅力を再発見し、自然体験や文化体験の場を提供しようと、JTB高松支店は「屋島“遊び場”プロジェクト(YAP!)」を立ち上げた。新型コロナウイルスの感染拡大に配慮し、第1弾では「3密」を避けたアウトドア体験を期間限定で企画。訪日外国人客が激減し、国内需要の喚起策が不可欠な中、近隣を旅行する「マイクロツーリズム」を売り込み、メニューの定着を目指す。


JTB高松支店が実施する「屋島遊び場プロジェクト」のチラシ


  プロジェクトは、環境省の「国立・国定公園への誘客推進事業」の補助を受けて実施。JTBはデジタル技術を活用したサービス基盤「ツーリズムプラットフォーム」を構築し、宿泊などと連動して各地の観光施設や体験などの観光素材(着地型商品)が一元的に予約・決済できる新サービスの導入を検討しており、屋島で取り組むプロジェクトも課題を検証して着地型商品に磨き上げる考えだ。

 第1弾で実施するメニューは三つ。中でもプロペラを取り付けたエンジンを背負って飛ぶ「モーターパラグライダー」での滑空体験は、上空から屋島の全景や瀬戸内海の多島美が一望できるのが売り。パラグライダーは山間部で行われることが多いため、都市部からアクセスが良好な「都市型」も他地域にはないセールスポイントという。

 このほか、ガイドの案内で琴電屋島駅から山上の四国霊場84番札所・屋島寺までの遍路道を巡る「屋島親子歩き遍路体験ツアー」や、写真を撮影しながら地図に記載されたチェックポイントを巡る「屋島フォトロゲイニング」など屋島が持つ自然を生かしたメニューも計画。JTB高松支店は「香川の宝である屋島の活性化に寄与できる取り組みが継続できれば」としている。

 2月6、20日に実施する歩き遍路体験ツアーの参加者を募集している。参加費は無料。詳細・申し込みはプロジェクトの公式ホームページ〈https://yap-yashima.com/〉。

(四国新聞・2021/01/20掲載)


屋島“遊び場”プロジェクト(YAP!)


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