民泊事業を手掛けるあなぶきスペースシェア(香川県高松市)は、自社物件にグループの穴吹デザインカレッジ(香川県高松市)の学生が描いた絵画を展示し、販売する取り組みを始めた。作品のそばに掲示しているQRコードをスマートフォンなどで読み取り、クレジットカード決済で支払う仕組み。


民泊の客室に展示された学生の絵画作品。QRコードを読み取ると、その場で購入できる=高松市


 あなぶきスペースシェアは県内の120室をはじめ、全国で計281室の民泊物件を展開。現在、高松市内の13室に試験的に作品を展示しており、利用客の反応も見ながら順次拡大する方針。

 室内やロビーなどの共用部分に作品を展示して民泊の付加価値を向上させるとともに、アートに関心の高い利用客らに学生を支援してもらおうと企画。高松市の企業が提供する物販システムを活用し、QRコードから作品紹介のページにアクセスすると、ページ上でその作品の購入もできるようにした。

 学生にとって作品を幅広く発表できる機会になり、販売代金もシステム利用料や額縁代などの諸費を引いた上で活動資金として還元される。あなぶきスペースシェアは「今後は学生の作品以外に、室内の調度品に県産品を使うなどして展示販売できる仕組みを整え、地域の活性化にも貢献したい」としている。

(四国新聞・2021/01/20掲載)


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