昨春、国史跡に指定された香川県東かがわ市引田の引田城跡の魅力をさらに発信しようと、引田地区の住民らでつくる組織が、城跡を訪れた記念証として「御城印(ごじょういん)」を作製した。はがき大の和紙に、ゆかりの武将の家紋や「断崖絶壁の海城」という独自のキャッチフレーズなどをあしらっており、5月以降に千枚限定で販売する。


引田城跡を訪れた記念証として作られた「御城印」=東かがわ市役所


 御城印は、寺社仏閣で授与される「御朱印」のお城版と言えるもの。「城ブーム」となっている近年、各地の自治体や観光協会などが登城記念として発行しており、御城印集めがにわかに人気となっている。

 引田城は1587(天正15)年、豊臣秀吉の家臣だった生駒親正が讃岐に入った際に最初に入城し、高松城、丸亀城と共に生駒氏による領国支配の拠点となった。建物は現存しないが、石垣などは今も残り、城は2017年に日本城郭協会(東京)の「続日本100名城」に選ばれ、昨年3月には城跡が国史跡に指定された。

 今回の御城印は、元引田町長の安倍正典さん(73)と潤子さん(64)の夫妻が引田城関連の御城印がないことを受けて企画。正典さんが代表者を務める引田城戦国お城まつり実行委として作った。

 御城印は縦約15センチ、横約11センチ。中央に大きく配置した「引田城」などの文字は長野県在住の有名な書家に依頼した。秀吉や親正らの家紋をあしらったほか、右上に安倍さん夫妻が考えた「断崖絶壁の海城」とのキャッチフレーズや「国史跡登城記念」との文言を記した。右下には城跡の大きな見どころ、北二の丸の高さ約6メートルの高石垣の写真を入れた。

 この日、安倍さん夫妻が市役所を訪れ、上村市長に御城印の完成を報告。市長は「見事な出来。すごくいいものを作っていただいた」と感謝し、正典さんは「御城印を通じて魅力を全国に発信したい」と話した。

 御城印は、5月に引田地区で開催予定のお城まつりに合わせて販売。讃州井筒屋敷やカフェなど地区内4~5カ所で取り扱う予定。

(四国新聞・2021/02/11掲載)


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