アニメ「からかい上手の高木さん」 “聖地”に情報発信基地 土庄町、コラボで誘客 ファン「交流の場に」
土庄町出身の漫画家・山本宗一朗さん原作のアニメ作品「からかい上手の高木さん」の“聖地”ならではの情報を発信する「とのしょうBASE(ベース)」が26日、土庄港の港務所(高速艇乗り場)2階にオープンした。関係者がテープカットを行い、アニメファンの交流拠点ともなるスポットの完成を祝った。
土庄町がアニメとコラボレーションした誘客施策の一環で整備。この日は施策の「キックオフイベント」として、アニメの各キャラクターの装飾が施されたラッピングフェリーの内覧会やラッピングタクシーの除幕式もあった。
とのしょうBASEは床面積39平方メートル。オープンに先立ち、「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」に同町を選出したアニメツーリズム協会の寺谷圭生事務長から三枝町長に聖地認定プレートが贈られた。テープカットは町内の観光、商工関係者ら8人が行い、町長は「表玄関に『高木さん』を紹介するスポットができたことは喜ばしい。作品とコラボし、まちを盛り上げたい」とあいさつした。
室内には机や黒板に模したボードを設置し、教室の雰囲気を演出。山本さんが描きおろしたアニメの主人公「高木さん」の等身大パネルのほか、缶バッジやオリーブオイル、そうめんなどオリジナルのコラボ商品を展示し、町内の販売場所を紹介している。開館時間は8:30~16:30。
ラッピングフェリーは、小豆島フェリー(高松市)の協力で実現。2月に船首側面左右に「高木さん」のイラストをあしらっており、今回は各キャラクターのさまざまな表情が楽しめる船内が披露された。タクシーへのラッピングは、小豆島交通(土庄町)が所有する車両1台に施した。
小豆島を20回以上訪れてアニメの聖地巡礼をしているという兵庫県姫路市の会社員玉置良成さん(32)は、とのしょうBASEを見て回り「ファンが集まって交流する場所として活用したい」と喜んだ。
「からかい上手-」は「ゲッサン」(小学館)で連載中の中学生男女を主人公にしたラブコメディー。漫画では土庄町が舞台とは明記されていないが、テレビアニメ化によって同町をモデルに描かれていることが明らかになり、現在は多くのファンが小豆島を訪れている。
(四国新聞・2021/03/27掲載)