猪熊の巨大壁画お目見え 後輩・丸亀高生が複製 県立ミュージアム 17日から特別展
県立ミュージアム(高松市玉藻町)の春の特別展「空間に生きる画家 猪熊弦一郎―民主主義の生活空間と造形の試み」が17日、県立ミュージアムで開幕する。12日には、洋画家猪熊弦一郎(1902~93年)の母校である丸亀高校の生徒が複製した猪熊作の原寸大の巨大な壁画(縦約4.4メートル、横約6.5メートル)が県立ミュージアム1階ロビーに取り付けられ、特別展の開催をアピールしている。
壁画の複製は、県立ミュージアムが特別展の企画として同校に制作を依頼し、後輩に当たる生徒たちが1月中旬から約2カ月かけて完成させた。作品は猪熊の壁画第1作に当たる「デモクラシー」(49年)。建築家谷口吉郎(04~79年)が設計した慶応大学三田キャンパス(東京都港区)の学生ホールのために制作したもので、自由を謳歌(おうか)する若い男女や動物などの題材が多色で伸びやかに表現されている。
この日、複製の設置は8:30から同ミュージアムの入り口近くでスタート。作業員らが実物が展示されていたのと同じ高さの地上から約7メートルの位置に飾り付けた。
同展は終戦直後の50年代、画業だけでなく建築やデザインなど生活空間を意識した制作に取り組んだ猪熊の活動を、約300点の絵画作品や家具、資料などで紹介する。生徒の壁画は、6月6日の会期末まで鑑賞できる。
担当学芸員の一柳友子さんは、「高校生が猪熊の考え方を踏まえて制作した力作をぜひ見てほしい」と来場を呼び掛けた。
(四国新聞・2021/04/13掲載)
香川県立ミュージアム
所在地 | 香川県高松市玉藻町5−5 |
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会期 | 2021年4月17日(土)〜6月6日(日) |
開館時間 | 9:00~17:00(入館は閉館の30分前まで) |
休館日 | 毎週月曜日(5月3日は開館) |
TEL | 087-822-0002 |