ヤマフジ、せせらぎ彩る 三豊・財田川沿いで見頃
香川県三豊市財田町の財田川の川岸で、ヤマフジが巨岩とせせらぎを覆うように紫色の花を咲かせている。
ヤマフジがあるのは、財田川に架かる国道377号の長瀬橋近くの長瀬交差点(三豊市山本町)から県道観音寺池田線を財田町方面に約2キロ進んだ川の対岸。低い山に広がる森林の樹木に巻き付いて伸び、高さは10メートル近くにもなる。川はすぐ上流で蛇行し、辺りが淵になっていて、流域を覆うように咲く花は周囲の景観と調和して美しい。
自宅からヤマフジを見渡せる小野泰光さん(78)、詔子さん(78)夫妻は「樹齢60年を超えているというヤマフジは県道から見えにくく、地元でもあまり知られていない。今月初めから咲き始め、表年なのか花を多くつけている」と観賞を楽しんでいる。
ヤマフジはつる性の落葉木本で、西日本の山野に自生する。他の木に絡み付いて高く伸び、フジとは逆に左回りに巻く特徴がある。財田川沿いではこのヤマフジのすぐ近くや他の地点でも見頃を迎えていて、川岸をぱっと明るくしている。
(四国新聞・2021/04/27掲載)