東かがわ市教委は、昨年3月に国史跡に指定された「引田城跡」(同市引田)に関連する3体の人形を制作した。モデルは戦国時代末期に引田城を築いた生駒親正らで、親しみやすいキャラクターを通して城跡の魅力をさらにPRする。


引田城跡の国史跡指定1周年を記念して制作された人形。左からぽん太郎、親正さん、権平さん

引田城跡の国史跡指定1周年を記念して制作された人形。左からぽん太郎、親正さん、権平さん


 人形制作は、城跡の国史跡指定1周年を記念して企画。市内に人形劇が楽しめる施設「とらまるパペットランド」があるなど、地域で親しまれている人形を使って城跡の魅力を発信できればと、人形作りで定評のある京都市の人形劇団に仕上げてもらった。

 人形のモデルは、城跡に現存する石垣を築いた生駒親正のほか、親正の築城以前に行われた引田合戦で活躍した若武者「森権平」、城跡がある城山(標高82メートル)に実際に生息するタヌキ。それぞれ「親正さん」「権平さん」「ぽん太郎」と名付けた。

 布製でサイズは約40~50センチ。親正さんは現存する親正の肖像画を参考に法衣姿、権平さんも文献を基に鎧(よろい)姿とした。オリジナルキャラクターのぽん太郎は城山にすむ子どものタヌキで、城跡にやってきた人に道案内するのが大好きという設定。

 東かがわ市教委は指定1周年に合わせて市内の読み聞かせグループと共同で紙芝居も作っており、人形は紙芝居を子どもらに披露する際や、市内で開かれるイベントなどで用いる方針。

 東かがわ市教委は「城跡の魅力をさらに多くの人に知ってもらえるよう、人形を有効に活用したい」と話している。

(四国新聞・2021/04/28掲載)



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