香川県善通寺市弘田町の四国霊場74番札所・甲山寺(大林教善住職)が、寺の名称にちなみ、かぶとをデザインした御朱印の授与を始めた。


参拝者らの安全などを祈願したかぶとの御朱印

参拝者らの安全などを祈願したかぶとの御朱印


 甲山寺は、壮年期の弘法大師空海が寺を建てる場所を探して近くの甲(かぶと)山の麓を歩いていたとき、岩窟から老人が現れ「この地に建立すべし。私が永遠に守る」と告げられたのを縁起に建立されたとされ、喜んだ空海が岩窟に毘沙門(びしゃもん)天の石像を安置したという。同寺によると、毘沙門天が甲冑(かっちゅう)を身に着けていることや、甲山にちなみ、寺は「甲山寺」と名付けられた。

 御朱印は、5月5日の端午の節句に合わせて作製した。かぶとのほか、「勝負」とかけてショウブの実と花もデザイン。かぶとの顎ひもは、縁起が良いとされる「総角(あげまき)結び」にしており、参拝者らの安全や子どもたちの健やかな成長を祈願した。1枚300円。

 大林住職は「こんな時代だからこそかぶとで身を守って。全ての人の幸せをお祈りしている」と話している。

(四国新聞・2021/05/04掲載)



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