曽保みかんや香川本鷹… 三豊の恵みで手作りコーラ 生産者PR、販路拡大へ 地域商社が発売
香川県三豊市の地域商社「瀬戸内うどんカンパニー」は、三豊市内で生産された「曽保みかん」や唐辛子の「香川本鷹(ほんたか)」、三豊市仁尾町の父母ケ浜の海水から作った塩など地域の恵みをふんだんに使ったクラフトコーラ「瀬戸内三豊コーラ」を発売した。コーラの販売を通じて地域課題に取り組む生産者らのことを知ってもらい、それぞれの産品の販路拡大につなげる。
クラフトコーラは、大手飲料メーカーが大量生産する商品とは違い、手作りのコーラを指す。近年、東京などではミカンなどのかんきつやスパイスを混ぜ合わせて作ったクラフトコーラ専門店が人気を呼んでおり、地方でもその地域の特産品を使ったメーカーが増えている。
瀬戸内三豊コーラは、担い手不足や耕作放棄地の土壌改良などに取り組む農家や、塩作りの文化を語り継ごうとしている飲食店のシェフから原材料を調達した。
商品はシロップ状になっており、曽保みかんの爽やかな甘みと香川本鷹のスパイシーさを塩が引き締め、初心者からスパイスが好きな人まで楽しめる味に仕上げた。自分で炭酸水や牛乳、コーヒーなどで割って飲む。焼酎やウイスキーに入れたり、カレーなどの料理に使ったりするのもお勧めという。
瓶入りで500ミリリットル2950円。瀬戸内うどんカンパニーが運営する父母ケ浜の飲食店「hand in hand」(31日まで休業)など県内の飲食店や雑貨店で販売している。クラウドファンディングを通じて卸売りの権利を販売し、東京や大阪など全国にも取り扱い店が拡大している。
北川智博代表は「コーラという一つの商品から、三つの原材料を訴求できる。バイヤーやシェフにコーラを飲んでもらい、原材料の販路拡大にもつながれば」としている。
(四国新聞・2021/05/20掲載)