坂出市中心部の坂出商店街を舞台にイベント「坂出アート市場」が開かれている。11月末までの土日祝日、作家や高校生が二つの会場で作品展示や楽器演奏をして商店街を盛り上げる計画で、訪れた家族連れらは芸術作品との出合いや作家との交流を楽しんでいる。


巨大金庫内を複数のろうそくで火をともした作品=香川県坂出市本町、高松信用金庫の旧坂出支店

巨大金庫内を複数のろうそくで火をともした作品=香川県坂出市本町、高松信用金庫の旧坂出支店


 空き店舗の目立つ商店街に多くの人に足を運んでもらおうと、市民らでつくる坂出商店街まちづくり会議(代表・増田成宣市商店街連合会長)が昨年11、12月に続いて開催している。今回は、坂出商高、坂出高、坂出工高の生徒のほか、約20人のアーティストが参加。元町ギャラリー(同市元町)と高松信用金庫の旧坂出支店(同市本町)を会場に、それぞれ約2週間、約1カ月ごとに展示内容を入れ替える。

 旧坂出支店では7月25日までの会期中、慈泉寺(まんのう町)の僧侶片岡妙晶さん(26)が、人が入れる大きな金庫内外にインスタレーション作品を出展。複数のろうそくを置いて線香をたいたり、色付けしたトイレットペーパーを幕のように飾ったりして、光や香りで心落ち着く場にした。


色とりどりの幕のような作品に見入る親子

色とりどりの幕のような作品に見入る親子


 別の部屋には16、20、24歳の時に描いた油絵の自画像を展示。来場者に自らの過去と向き合ってもらう空間と位置付け、片岡さんは「幸せや楽しさは身近にあり、ものの見方、捉え方を変えることで、それに気付くきっかけになれば」と話した。

 元町ギャラリーでは6月27日まで、音楽療法士のたたら康恵さんが来場者と一緒に楽器演奏などを行う。

 増田代表は「イベントを通して大勢の方に商店街を知ってもらい、訪れていただければ」と呼び掛けている。開催時間は12:00から17:00まで。高校生は7月末から順次、写真や絵画などを出展する。

(四国新聞・2021/06/23掲載)

元町ギャラリー


高松信用金庫 旧坂出支店



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