まんのう町の活性化につなげようと、香川県まんのう町のカリン農家でつくる「かりん生産者会(小野隆会長)」が企画した町木カリンを使ったジャムが出来上がった。添加物を使わずカリンの上品な甘みを引き出しているのが特徴。抗酸化作用のあるポリフェノールを多く含み、健康志向の人にもお薦めという。町内の道の駅などで販売している。


まんのう町の町木カリンを使った「まんのう かりんジャム」

まんのう町の町木カリンを使った「まんのう かりんジャム」


 カリンは、弘法大師空海が唐から持ち帰ったと伝わっており、1984年に町木に制定された。

 農家約10軒でつくる同会は10年ほど前から、東京の化粧品会社に化粧水の原料としてカリンの種を出荷。残った果肉の部分は廃棄していたため、有効活用できないかと思案する中、ジャムの開発を発案。昨秋に小豆島町の丸金食品に製造を依頼し、約10カ月かけて完成させた。

 商品名は「まんのう かりんジャム」。カリンのさわやかな渋味と酸味を生かすため果肉をペースト状にするなど試作を重ね、滑らかな舌触りとともにカリンの甘い香りが引き立つよう工夫した。同会によると、ポリフェノールは一般的な赤ワインの10倍も含まれているという。

 まんのう町七箇のものづくりセンターで4日、完成発表会があり、小野会長は「健康づくりにも役立つので、販路を拡大して多くの人に味わってもらえるようにしたい」とあいさつ。栗田町長は「町としてはカリンには特別な思いがある。食べるとやみつきになる味に仕上がっている」と太鼓判を押した。

 ジャムは、まんのう町の道の駅のほか、町営の休憩所「かりん亭」(まんのう町神野)などで販売している。価格は1瓶(150グラム)で864円。問い合わせは、一般社団法人サンフラワーまんのう0877-89-6633。

(四国新聞・2021/08/28掲載)


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