主に18世紀欧州の楽曲を当時の楽器と楽譜で演奏する「第4回たかまつ国際古楽祭エクストラスモール」(たかまつ国際古楽祭実行委主催)が25、26の両日、香川県高松市番町の香川県文化会館などで開かれる。日本を代表する古楽奏者や古楽好きの音楽家らが県都に集い、クラシックの歴史を感じさせる音色を奏でる。

 古楽は18世紀以前、特にバロック時代に欧州で演奏された音楽を指す。古楽祭は香川県高松市出身でフルートの前身、フラウト・トラベルソ奏者の柴田俊幸(ベルギー在住)が発起人となり、2017年から開催。今回はコロナ禍で生演奏を聴く機会が減る中、県民らに古楽の温かい響きを楽しんでもらおうと企画した。

 25日は13:00から中條文化振興財団(香川県高松市番町)の茶室で、雅楽奏者で芸人のカニササレアヤコと柴田が共演し、日欧の古楽を響かせる(完売)。15:00からは会場を香川県文化会館に移し、東京芸術大古楽科講師でフォルテピアノ奏者の小倉貴久子と、ジャズピアノのスガダイローがソロ演奏。小倉はモーツァルト未完の作「ファンタジー ニ短調」を補筆して披露する。

 26日は14:00から香川県文化会館で中世のゴシック・ハープ奏者・西山まりえが登場し、続いて19世紀初頭のギターを操る鈴木大介とフラウトの柴田によるデュオがベートーベンらの曲を聴かせる。

 オンライン配信も予定し、24~26日は英国で注目を集める弦楽四重奏「コンソーネ・カルテット」が出演。古楽演奏とともに歴史料理研究家の遠藤雅司がベートーベンの時代の料理を解説する動画も10月中に公開する。

 かがわ文化芸術祭2021の参加公演。業界団体の感染予防ガイドラインに沿って実施する。2公演セット券5千円ほか。問い合わせはたかまつ国際古楽祭実行委、電話 080-5665-7050。

(四国新聞・2021/09/23掲載)


たかまつ国際古楽祭


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