香川県東かがわ市引田の引田漁港の岸壁をアートで彩るプロジェクトが進んでいる。県内外のアーティスト6人を招き、「海」をテーマにした作品を描いてもらうもので、防波堤をキャンバスに制作に取り組むアーティストたちは「新しい観光スポットとして地域の活性化につながれば」と意欲を見せている。


防波堤をキャンバスに作品制作に取り組むスプレーアーティスト=東かがわ市引田、引田漁港

防波堤をキャンバスに作品制作に取り組むスプレーアーティスト=東かがわ市引田、引田漁港


 地域活性化などを目的に地元有志でつくる東かがわ市湾岸アートプロジェクト実行委員会(清船豊志会長)が企画。第1弾として今春、引田漁港を所有・管理する市の許可を得て、県内外のスプレーアーティストや書、ペイント作家など6人に、魚や海などを題材にした作品を仕上げてもらった。

 第2弾の今回は、高松市出身のdaisukeさん(46)ら県内外の30~50代の男性6人のスプレーアーティストに制作を依頼。1人当たり縦約2メートル、横約10メートルの作品を横並びに仕上げてもらう。作家たちは17日から作業を始めた。

 第1弾に続いて参加のdaisukeさんはウミガメがテーマ。福岡県出身のTakeruさん(38)は引田が養殖発祥の地として知られる出世魚ハマチにスポットを当てた。月夜に照らされた幻想的な大きな波や、海中に東かがわ市の市花コスモスが咲き誇る作品などもある。

 18日は5人が作業を行い、日焼けに強いスプレー塗料を岸壁に直接吹き付けるなどして創作活動を展開。少し離れた位置から全体のバランスなどを確かめながら、岸壁をさまざまな色やイラストで彩っていた。作品は早いものは同日完成、遅くとも今月末までには全て完成する。

 実行委員会の清船会長は「新しい観光スポットになれば」と期待。daisukeさんは「インスタ映えスポットとして喜んでもらえるような場所になってくれたら」と話していた。

(四国新聞・2021/10/24掲載)

引田漁港



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