現代アートと古民家競演 小豆島、展覧会に14作品
香川県小豆郡小豆島町神浦で、現代美術の展覧会「三都半島アートプロジェクト2021」が開かれている。広島市立大学芸術学部の教員や学生らが、地域のイメージに合わせて制作した造形作品14点が古民家などに並び、地元住民らを楽しませている。23日までの土日祝日のみ公開。入場無料。
町と地元自治会による実行委員会が、地域活性化や若手芸術家の育成などを目的に2014年から開催。今年は14人のアーティストが4月に神浦地区を訪れ、古民家のたたずまいなどから着想を得て制作した。
作品は、古民家を中心に6会場に展示。広島市立大大学院博士課程2年の松本千里さん(27)は納屋の中にインスタレーション(空間芸術)作品「出水邸鍾乳洞」を出展。染めの技法「絞り」をヒントに、糸でくくって白い粒を表現したポリエステル布を、天井からつるした杵(きね)やはしごなどに幾つも巻き付けており、「絞りを作る労働力や時間の集積を、家主のこれまでの営みと重ねた」と意図を説明した。
別の古民家には長さ約1・8メートルの靴べらを模した石彫作品や、家に残る額装写真からイメージを膨らませて制作した人形などが展示されており、来場者はじっくりと鑑賞していた。
妹と訪れた小豆島町室生の大原幸子さん(61)は「どの作品も古民家をうまく活用しており、雰囲気に溶け込んでいる」と感心していた。
(四国新聞・2021/11/12掲載)
三都半島アートプロジェクト2021
展示マップ入手場所 | 神浦コミュニティセンター 〒761-4308 香川県小豆郡小豆島町神浦432−1 |
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開催日時 | 2021/11/6(土曜日)~ 11/23(火曜日・祝日)の土日祝日のみ公開 11:00~16:30 |
入場料 | 無料 |
TEL | 0879-82-7015(小豆島町役場生涯学習課) |