「天空の鳥居」として知られる高屋神社本宮(香川県観音寺市高屋町)と観音寺市中心部を往復するシャトルバスが18日、約4カ月ぶりに運行を再開した。本宮に通じる三豊市の林道で8月に大雨と地震で落石があり、復旧工事に伴い行われていた通行止めが解除されたためで、待ちかねた県外からの観光客らが利用した。


約4カ月ぶりに運行を再開した高屋神社本宮行きのシャトルバスに乗り込む観光客=香川県観音寺市有明町、有明グラウンド

約4カ月ぶりに運行を再開した高屋神社本宮行きのシャトルバスに乗り込む観光客=香川県観音寺市有明町、有明グラウンド


 シャトルバスは民間事業者4社が昨年から運行。発着点の有明グラウンド(観音寺市有明町)に設けた仮設の切符販売所にはグループ客らが次々と訪れた。9:30の始発便こそ乗客は1人だけだったが、次の10:00の便は8人、10:30の便には「満席」の17人が乗り込んだ。

 親族同士の兵庫県西宮市の倉田寿子さん(57)と福岡県大牟田市の徳丸泰子さん(57)は、林道の通行止め解除の情報を知って訪れたという。倉田さんは「『天空の鳥居』はテレビなどで紹介されており、ぜひ見たいと思って」と楽しみにしていた。

 バス事業者の幹事を務める三豊中央観光バス(観音寺市)の高嶋真也社長は「林道の復旧に来年春ごろまでかかるとも聞いていただけに、早く開通できて良かった。三豊市がスピーディーに対応してくれた」と話し、「運行再開を機に、市内の飲食店などが観光客でにぎわってくれれば。バス業界も(新型コロナウイルス下で)まだまだ厳しいので起爆剤になってほしい」と期待を込めた。

 シャトルバスは土日祝日の9:30からほぼ30分間隔で運行。年始の1月1、2日も休まず、3日は特別運行する。運賃は往復で大人(中学生以上)千円、小学生500円など。

(四国新聞・2021/12/19掲載)

天空の鳥居(高屋神社本宮)



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