香川県の伝統工芸や地場産業を支える職人と国内外で活躍するアーティストが連携して創作するプロジェクト「SANUKI ReMIX(讃岐リミックス)」の作品展示会が、22日から高松市玉藻町の玉藻公園披雲閣で開かれる。開幕前日の21日、報道陣らに作品が公開され、オリジナリティーあふれる作品の数々が異彩を放っていた。


丸亀うちわを素材にコラボ作品を制作した三谷さん(左)と小杉さん=高松市玉藻町、玉藻公園披雲閣


 プロジェクトは、デザイン事務所「人生は上々だ」(高松市)とJTB(本社・東京)が主催し、同市などが協力。川口屋漆器店(さぬき市)の佐々木康之さんら6組の職人と、盆栽師の平尾成志さん(埼玉県)ら4人のアーティストが創作に取り組んできた。

 会場には今回のコラボ作品と、県内の若手職人らの意欲作計約100点を展示。コラボ作品のうち、うちわ工房三谷(丸亀市)の三谷順子さんとアートディレクター・小杉幸一さん(東京都)は、1本の竹で作る丸亀うちわの特徴に着目。素材の竹にレーザーで傷をつけたり、薄い和紙を貼り付けたりして骨となる竹本来の魅力を強調したデザインの作品を制作した。

 庵治石の「たぶん、加工。」(高松市)とプロダクトデザイナー・花沢啓太さん(静岡県)は、庵治石で制作した砂時計のような形の椅子を公開。斬新なデザインの中に職人の技術が光る一品に仕上げた。

 三谷さんは「竹に傷をつけるというのは、自分では思いつかない発想。かなりの挑戦だったが、満足している」と笑顔を見せた。

 コロナウイルス感染拡大を踏まえ、22~29日だった開催期間は23日までに短縮した。入場料は1000円。

(四国新聞・2022/01/22掲載)


玉藻公園



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