善通寺市は、各地を回って市の魅力をPRしようと、キッチンカー付きの移動式観光案内車の運用を始めた。キッチンカーでは市の特産品「ダイシモチ麦」を使った料理や商品を販売。観光案内車では電動アシスト自転車のレンタルもできる。新型コロナウイルスの感染収束後は「動く観光案内所」として県内外へ出向き、新たな観光需要の取り込みを図る。


善通寺市が運用を始めたキッチンカー付きの観光案内車=善通寺市役所

善通寺市が運用を始めたキッチンカー付きの観光案内車=善通寺市役所


 多くの人が集まる市内のイベントのほか、市外にも出掛けて積極的に市の魅力をアピールしようと企画、24日から運用を開始した。市によると、キッチンカー付きの観光案内車の導入は全国で初めてという。

 小型トラックを改造したキッチンカーで観光案内所の機能を備えたトレーラーをけん引して移動する。トラック、トレーラーとも中古で、購入、改造費用は合わせて約700万円。

 キッチンカーはダイシモチ麦をイメージして紫色に塗装。観光案内車は、市が黒板アートによる地域活性化に取り組んでいることから、車体に黒板と同様の加工を施しており、子どもたちがチョークで文字や絵を描けるようにしている。


観光案内車の車体は黒板になっており、チョークで文字や絵を描くことができる

観光案内車の車体は黒板になっており、チョークで文字や絵を描くことができる


 観光案内車には善通寺を紹介する約10種類のチラシを置き、市内で運用する場合は電動アシスト自転車5台のレンタルも行う。キッチンカーでは、ダイシモチ麦入りの焼きうどんやコロッケなどを調理。焼酎やレトルトカレー、まんじゅうなどダイシモチ麦を使った商品約10種類を販売する。

 本年度中は市職員が運転と調理を担当し、来年度からは市などが出資するまちづくり会社「まんでがん」の社員らが担う。市は「攻めの姿勢で魅力を発信し、新型コロナの収束後には多くの観光客に善通寺に来てもらいたい」としている。

(四国新聞・2022/02/01掲載)


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