四国遍路世界遺産登録祈願プロジェクト実行委員会は、四国霊場4カ寺の境内の土を釉薬(ゆうやく)に使った砥部(とべ)焼のカップ「おしこく器めぐり」を各県1種類ずつ製作し、各種88個限定で2日から販売を始めた。売り上げの一部は、四国八十八ケ所霊場会と四国遍路世界遺産登録推進協議会に寄付する。


四国霊場4カ寺の境内の土を釉薬に使った砥部焼のカップ。(左から)徳島の「初茜」、高知の「緑風」、愛媛の「翠波」、香川の「碧海」


 同プロジェクトは四国遍路を紹介し、ブランド価値を地域の産業振興に活用することで、世界遺産登録への機運を高める取り組み。今回は札所の境内の土を釉薬に使い、各県や霊場の風景をイメージした色柄の砥部焼のカップを製作した。

 香川のカップ「碧海(あおみ)」は、四国霊場75番札所・善通寺(善通寺市)の土を使い、弘法大師が誕生した際に使われたという産湯の井戸「産湯井(うぶゆい)」前から採取。井戸の水や瀬戸内海をイメージし、青みがかった一品に仕上げた。

 このほか、23番札所・薬王寺(徳島県)の「初茜(はつあかね)」、31番札所・竹林寺(高知県)の「緑風(りょくふう)」、58番札所・仙遊寺(愛媛県)の「翠波(すいは)」がある。

 口径約9センチ、高さ約12センチ。価格は1個1万1千円、4個セットは4万4千円。同プロジェクトのサイト〈https://www.shikoku88knot.net/〉から申し込む。

(四国新聞・2022/02/03掲載)


四国遍路世界遺産登録祈願プロジェクト


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