県内の書道愛好家でつくる「青龍書道会」(青木幽碩会長)の作品展が10日、香川県高松市玉藻町の県立ミュージアムで始まった。墨の潤渇や余白の美しさを追求した漢字書が並び、来場者を引きつけている。13日まで。


躍動感あふれる書に見入る来場者

躍動感あふれる書に見入る来場者=香川県高松市玉藻町、県立ミュージアム


 作品展「青龍書展」は今回で52回目。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止しており、2年ぶりの開催となった。会場には会員113人が出品した軸や額、扇面の計156点を展示しているほか、青木会長の父で前会長の故青木研碩さんの書も並んでいる。

 このうち青木会長は3点を出品。約10年前にしたためた草稿から仕上げた額作品「平常心是道(びょうじょうしんこれどう)」は、天地約1・2メートル、左右約2・5メートルの大作で、秦や漢の時代に用いられた隷書を木簡調に改め、行書のアレンジを加えているのが特徴。墨筆と余白の対比にもこだわり、躍動感あふれる文字となっている。

 このほか、漢詩を題材にした行書をはじめ、「日々是好日(にちにちこれこうにち)」「阿吽(あうん)」などの禅語やことわざを扇子にしたためたコーナーもあり、訪れた書道愛好家らは作品をじっくりと見入っていた。高松市の主婦(65)は「どの作品も力作ばかりでとても参考になる。今後の創作活動に生かしたい」と話した。

(四国新聞・2022/02/11掲載)

香川県立ミュージアム



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