ひな人形や花、春演出 善通寺・出釈迦寺が初の祭り
香川県善通寺市吉原町の四国霊場73番札所・出釈迦寺(岡田幸恵住職)が、「お寺のひな祭り」を開催している。境内を花で飾ったり、ユニークなひな人形を展示したりして、参拝者を春らしい雰囲気で迎えている。31日まで。
新型コロナウイルスで疲れた人々の心を癒やすとともに、広い世代に寺を身近に感じてもらおうと、初めて企画した。
境内では、手水(ちょうず)舎の鉢に色とりどりの花を浮かべた「花手水」を設けるなど、あちらこちらに花を展示。鐘楼(しょうろう)堂横にしつらえた幅3メートルほどの生け花作品は、竹を組んだ花器にユリやキク、餅花などを飾り、華やかさを演出している。
本堂横には、ひな人形約20体を陳列。宇多津町の人形コレクター川染京子さんが、大小のペコちゃん人形に手製の着物を着せるなどして出品した。夫婦で訪れた宇多津町の北村幸一さん(64)は「かわいらしいね。懐かしい感じもする」と喜んでいた。
同寺では限定御朱印も作製。イラスト入りの桃色の紙に、寺ゆかりの与謝野晶子の短歌を岡田住職が一枚ずつ手書きした。300枚限定で1枚300円。土日祝日には、シャボン玉を飛ばす演出を計画している。
ひな祭りは、74番札所・甲山寺(同市弘田町)でも6日まで開かれている。
(四国新聞・2022/03/04掲載)