船大工の技術、後世に 小豆島町立図書館で企画展 のこぎりやきり、設計図
明治初期から昭和中期にかけて、香川県小豆島町で盛んだった木造船の製造の歴史や船大工の高度な技術を紹介する企画展「船図(ふなず)と船大工道具展」が同町安田の町立図書館で開かれている。さまざまな形をした大型ののこぎりや、きりなどの道具類、大きな板に精緻に描かれた設計図などが来館者の関心を集めている。5月1日まで。
小豆島の瀬戸内海に面した各地区では、物資や人の往来のため木造船の製造が活発になり、主に漁船や小型の運搬船などが建造されていた。展示コーナーには、地元の船大工が使っていた道具類15種類など合わせて約60点が並んでいる。
1903(明治36)年に横約1・8メートル、縦約0・5メートルの木板に描かれた運搬船の設計図は、町指定の有形民俗文化財。実寸の10分の1の側面図に寸法などが記され、水漏れがないよう板を隙間なく接いだり、波に強い船形に仕上げるため板を丁寧に曲げていく高度な技術が伝わってくる。
展示数が多いのはのこぎりときり。大型木材の切断に使われた2人用のこぎりは長さが1メートル超。板を隙間なく合わせるために使う平らなくぎを打ち込みやすくするためのきりは、使用する場所によって、長さや形が大きく異なっている。
入館無料。月曜と祝日などは休館。開館時間は10:00から18:00まで。問い合わせは町生涯学習課 0879-82-7015。
(四国新聞・2022/03/22掲載)
船図と船大工道具展
会場 | 小豆島町立図書館(香川県小豆郡小豆島町安田甲24-1) |
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開催日時 | ~2022/5/1(日)10:00~18:00 |
入館料 | 無料 |
定休日 | 月曜、祝日、月末整理日(土・日・祝休日のときは平日最終日) |
TEL | 0879-82-7015(小豆島町生涯学習課) |