琴平町は5日、新型コロナウイルスの影響で3年連続で中止となった「四国こんぴら歌舞伎大芝居」の代替イベントとして、5月27、28日に「四国金毘羅ねぷた祭り」を開催すると発表した。青森県弘前市の「弘前ねぷたまつり」と連携し、2020年に大芝居が行われたら披露されるはずだった演目「義賢(よしかた)最期」などを描き下ろした高さ約8メートルの巨大ねぷたが、夜の町内を勇壮に練り歩く。


弘前ねぷたまつりで、まちを運行するねぷた(資料)

弘前ねぷたまつりで、まちを運行するねぷた(資料)


 同イベントは、総務省から出向中の谷口信平副町長が弘前市出身という縁から、町と同市が計画。昨年5月に開催を予定していたが、新型コロナの感染拡大を受けて延期されていた。

 ねぷたは、同市が所有する観光PR用の折り畳める骨組みにオリジナルの絵柄を貼り付け。運行には同市職員も携わる。開催経費は町と同市で折半する。

 27日はメインの巨大ねぷたを町内で展示。28日は午後7時から、JR琴平駅や琴平小学校を通るルートで、巨大ねぷたを町民約100人が引いて歩く。琴平高校や本場・弘前高校の生徒が作った高さ約3・5メートルの組ねぷた2台も登場するほか、尽誠学園高校太鼓部の生徒がお囃子(はやし)を披露する。

 5月1日からはプレ期間として、こんぴら歌舞伎ののぼりを町内に掲出。19日からは、縦横約5メートルの弘前ねぷた絵をACTことひらなどで展示。このほか津軽三味線演奏会や、ねぷた絵制作実演などで祭りムードを盛り上げる。

 コロナ対策として、参加者はマスクを着用し、観客には分散観覧を呼び掛ける。

 片岡町長は「コロナ禍のこの2年、香川で最も影響を受けたのが琴平町。歌舞伎がなくて寂しいとの声も町民から上がっていた。しっかり感染対策をした上で成功させたい」と話している。

(四国新聞・2022/04/06掲載)


四国金毘羅ねぷた祭り(琴平町)


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