縁つなぐ特別御朱印 弘法大師生誕1250年記念 伝説描いたイラスト入り 多度津・海岸寺
香川県仲多度郡多度津町西白方の四国別格二十霊場18番札所・海岸寺(上戸暖大住職)は、2023年の弘法大師生誕1250年を記念し、参拝者に特別御朱印の授与を始めた。仏像イラストレーターの田中ひろみさん=埼玉県在住=が描き下ろしたオリジナルイラスト入りで、ほかの19霊場や高野山金剛峯寺(和歌山県)、東寺(京都市)もそれぞれ別デザインの特別御朱印を授与している。
特別御朱印は大師の生誕1250年を盛り上げようと、四国別格二十霊場会で企画。大師は四国八十八カ所霊場以外にもさまざまな物語を残したが、別格霊場も番外札所として遍路に親しまれており、高野山金剛峯寺と東寺を含め計22の寺院に伝わる大師の縁起や伝説を題材としたイラストを田中さんがデザインした。
中でも海岸寺は「弘法大師産屋跡」と伝わる場所に大師堂があるなど大師出生にまつわる言い伝えが色濃く残っている。特別御朱印はそうした伝説も踏まえ、イラストには赤ちゃんの姿をした稚児大師を中心に、大師堂に安置された父母や四天王の仏像をイメージして配置した。
上戸住職は「特別御朱印が皆さんと空海をつなぐ新たな縁になれば。新型コロナウイルスの影響で巡拝できなかった人もこれを励みにしてもらいたい」と話している。
特別御朱印は縦15・8センチ、横21・0センチのはがき2枚ほどの大きさで1枚500円。授与は24年12月末まで続ける予定。各寺院に伝わる大師の縁起紹介文が入った専用の御朱印保存帳も1冊2750円で販売している。
問い合わせは、同霊場会事務局の大山寺 080-2333-6116。
(四国新聞・2022/04/26掲載)