オランダ出身で高松市在住の彫刻家ヘンク・フレイスンさん(61)の個展が11日、香川県高松市内町の高松三越美術画廊で始まった。ミミズクやトンボといった動物や昆虫をリアルに表現したブロンズ彫刻の小品約50点が来場者の目を引きつけている。17日まで。


緻密に表現された彫刻作品に見入る来場者=香川県高松市内町、高松三越

緻密に表現された彫刻作品に見入る来場者=香川県高松市内町、高松三越


 フレイスンさんは幼少期に親しんだ多様な生き物を彫刻で再現しようと約30年前から独学で制作。欧州を中心に個展やアートイベントに出品している。数年前に結婚してからは同市とオランダを拠点に活動しており、県内で個展を開くのは初めて。

 フレイスンさんの作品はペンキなどを使わず、塩酸などで色を変化させたブロンズに緻密な彫り込みを入れるのが特徴。このうち、「ミミズク」は表面の凹凸や細い線を駆使して体毛の質感まで表現しており、今にも動き出しそうな存在感がある。「トンボ」は鮮やかな青色が印象的で、薄い羽には網目状の模様が見られる。全長数センチのミニチュアのカエルやカワセミも来場者の注目を集めていた。

 フレイスンさんは「動物たちのありのままの姿を追求してきた。温かみのある作品の世界に浸ってほしい」と話している。

(四国新聞・2022/05/12掲載)

ヘンク・フレイスン 金工作品展 ~静と動~


会場 高松三越本館5階 美術画廊
香川県高松市内町7-1
会期 2022/5/11~2022/5/17
TEL 087-825-0738


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