香川県琴平町の金刀比羅宮(琴陵泰裕宮司)は10日、緑黛殿(りょくたいでん)の待合室内に完全個室の設置型授乳室を導入した。参拝者が気兼ねなく、おむつ交換や授乳などができるようになる。


設置型授乳室について説明する琴陵宮司=香川県琴平町、金刀比羅宮

設置型授乳室について説明する琴陵宮司=香川県琴平町、金刀比羅宮


 導入したのは、Trim(トリム、横浜市)が開発した「mamaro」(ママロ)。高さ2メートル、幅1・8メートル、奥行き0・9メートルの箱型で、中にはソファや案内モニターがある。体調不良などで30分以上鍵が閉まったままになると、管理者に連絡が行く仕組み。商業施設など全国380カ所以上に設置されているが、四国の神社では初めて。

 金刀比羅宮を崇敬する福岡市の桑原康子さんから奉納を受けた。桑原さんは、この日行われた奉納式には欠席したが、「子育て中の人々の外出時の負担軽減になれば」とのコメントを寄せた。

 金刀比羅宮ではこれまで、おむつ交換などの専用の場所がなく、申し出があれば応接室を貸すなどしていた。琴陵宮司は「素晴らしい授乳室をいただけて、本当にありがたい。赤ちゃん連れの方に、自由に気軽に使ってもらえたら」と話した。

(四国新聞・2022/05/12掲載)



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