巨大ねぷた、琴平に到着 弘前から、あす練り歩き
27日から香川県琴平町内で「四国金毘羅ねぷた祭り」が始まるのを前に、青森県弘前市の巨大ねぷたが26日、同町に到着した。巨大ねぷたには琴平ゆかりの歌舞伎が描かれており、27日に同町の「ことひら温泉琴参閣」に展示、28日夜には町内を練り歩き祭りを盛り上げる。
巨大ねぷたは同市が弘前ねぷたのPR活動に使用している物で、四国上陸は初めて。鉄骨製の骨組みに和紙の絵を貼っており、重さ約2トン。運行路の状況に応じて上下に伸縮したり横に回ったりする仕組みで、最大で高さ約8メートルになる。
今回の祭りは、3年連続で中止になった「四国こんぴら歌舞伎大芝居」の代替イベントであることから、ねぷた絵は、上演されるはずだった演目「義賢(よしかた)最期」がテーマ。絵師の三浦呑龍(どんりゅう)さんが、表側には源義賢や妻の葵(あおい)御前、平家の追っ手らを、裏側にはこんぴら歌舞伎をイメージした桜や絵看板、観客を描いている。
巨大ねぷたを載せたトレーラーは23日に弘前を出発、4日かけて琴参閣の駐車場に到着した。折りたたんだ状態のねぷたを、市職員らがクレーンで下ろし、パーツを取り付け、動作チェックを行った。また裏側に縦約3メートル、横約1・5メートルの葵御前の「見送り絵」を貼り、ねぷたを完成させた。
弘前市観光課の町田葉主事は「無事到着してほっとしている。ねぷたを見て弘前の夏を感じてもらい、弘前に来ていただけたら」と話している。
(四国新聞・2022/05/27掲載)