高松琴平電気鉄道は、製造から60周年の“還暦”を迎えた車両を、かつて京浜急行電鉄(東京)を走っていた当時の色にラッピングし、6日に運行を始めた。鉄道ファンらによる寄付で実現。赤い車体に白い帯が入った往年の姿で讃岐路を駆け抜けた。「還暦の赤い電車」の名称で2年間運行する。


高松築港駅に向けて出発する「還暦の赤い電車」=高松市仏生山町、琴電仏生山駅

高松築港駅に向けて出発する「還暦の赤い電車」=高松市仏生山町、琴電仏生山駅


 ラッピングされたのは、琴平線の2両1編成。1959年に京急でデビューし、琴電が88年に譲り受けた後は琴平線の黄色を基調とした塗装を施している。

 京急時代の姿を再び見たいと、ファン有志のグループ「ことでん貸切(かしきり)乗車団」(佐羽内(さばない)勇太代表)がラッピングを発案。インターネットで資金を募るクラウドファンディングで協力を呼び掛け、770人から計1600万円余が集まった。

 この日は仏生山駅(高松市仏生山町)で出発式があり、車両をお披露目。佐羽内さんは「沿線の皆さんや全国の鉄道ファンに愛される車両になれば」と感激の表情を浮かべた。

(四国新聞・2019/03/07掲載)


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