土庄町で妖怪をテーマにしたアートプロジェクトを展開する「MeiPAM(メイパム)」は18日、瀬戸内国際芸術祭2019の開幕に向けて改装していた妖怪美術館4館などを報道陣に公開した。「折り鶴アート」を展示するミュージアムが新規オープンしたほか、全長約4メートルの「ドデカ妖怪」もお披露目。プロジェクトは瀬戸芸の県内連携事業に認定されており、地元の妖怪画家で妖怪美術館長の柳生忠平さん(42)は「瀬戸芸との相乗効果で、小豆島が一層にぎやかになればいい」と期待を寄せた。


3000~4000個の折り鶴を使った作品について説明する小野川さん=土庄町

3000~4000個の折り鶴を使った作品について説明する小野川さん=土庄町


 メイパムのアート事業が行われているのは、同町中心部の「迷路のまち」。今回の瀬戸芸では妖怪アートを展示した美術館全5館を展開するが、この日は折り鶴アートで注目を集める小野川直樹さん(28)=東京都出身=の作品を収蔵した「naoki onogawa museum」が新たにオープンした。

 小野川さんは1~2センチ四方の紙を指先で器用に折って折り鶴を作り、針金で作った木の枝に多数飾り付けるのが作風。現在は6点が展示されており、大きい木には3千~4千の折り鶴が飾られているという。

 「ドデカ妖怪」は妖怪美術館2号館に展示。昨秋のアイデアコンペでグランプリを射止めた彫刻家武田充生さん(38)=山口県出身=が2月から制作してきたもので、発泡スチロールやセメント、石こうなどを材料にこたつを模した高さ約4メートル、幅約3・5メートルの妖怪の造形物を作り上げた。館内に入ると、妖怪の体内に導かれる仕組みになっている。

 妖怪美術館3号館では、企画展「平成妖怪図鑑」を新たに開催。外国人観光客にも楽しんでもらえるよう、各美術館に対応する多言語の音声ガイドサービスを導入した。妖怪美術館は瀬戸芸の会期中は無休。問い合わせはメイパム〈0879(62)0221〉。

(四国新聞・2019/04/19掲載)

「折り鶴アート」美術館


所在地 香川県小豆郡土庄町甲405
営業時間 10:00~18:00(入館受付は17:00まで)
定休日 水曜日(祝日及び瀬戸内国際芸術祭会期中は営業)
TEL 0879-62-0221


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