香川県さぬき市多和の天体望遠鏡博物館で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」が地球に持ち帰った小惑星りゅうぐうの小石のレプリカが展示されている。来館者は実物大の1センチにも満たないレプリカを見つめ、はるかかなたに広がる宇宙に思いをはせている。8月28日まで。


小惑星りゅうぐうの小石のレプリカを見つめる来館者=香川県さぬき市多和、天体望遠鏡博物館

小惑星りゅうぐうの小石のレプリカを見つめる来館者=香川県さぬき市多和、天体望遠鏡博物館


 はやぶさ2が2020年12月に持ち帰ったりゅうぐうの試料に多くの人に触れてもらおうと、JAXA宇宙科学研究所はやぶさ2プロジェクトなどが全国196の施設で展示する企画の一環。県内では同館と五色台少年自然センター(高松市生島町)の2施設で公開される。同センターでの展示は16日に始まる。

 レプリカの元となった小石は19年7月にりゅうぐうから採取された試料の一つで、長さ8・6ミリ。レプリカは同研究所が3Dプリンターで作製、大きさや形などを忠実に再現している。

 天体望遠鏡博物館では大型望遠鏡展示棟にコーナーを開設。来館者はケースに入った黒い極小のサンプルをじっくり見つめたり、スマートフォンで撮影したりしている。形状が分かりやすい10倍サイズの模型も近くで展示している。

 展示初日の6月26日に訪れた同市の70代女性は「燃え尽きずに地球に届いたサンプルのレプリカを間近で見られて感動した」と笑顔で話した。

 天体望遠鏡博物館の村山昇作代表理事は「子どもらが宇宙への思いを深めることにつながれば。ぜひ見にきてほしい」と呼びかけている。

 天体望遠鏡博物館は土日曜と祝日時の月曜、金曜が開館日で、展示時間は午前10時~午後4時。入館料は大人500円ほか。

(四国新聞・2022/07/02掲載)

天体望遠鏡博物館


所在地 香川県さぬき市多和助光東30-1(旧多和小学校)
開館日 原則、土曜・日曜と祝日の月曜・金曜
料金 大人500円、高校生・大学生400円、小学生・中学生300円ほか

天体望遠鏡博物館



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