香川県高松市玉藻町の史跡高松城跡で、市が復元整備を進めていた「桜御門」の工事が全て完了し、16日から一般公開される。2011年度の発掘調査から足かけ12年の歳月を経て、細部にまで美しくよみがえっている。市は「次は天守の復元に向け、機運の醸成に努めたい」としている。


16日から一般公開される桜御門=香川県高松市玉藻町

16日から一般公開される桜御門=香川県高松市玉藻町


 桜御門は披雲閣の正門に当たる櫓(やぐら)門。1944年に国宝に指定されることが決まっていたが、翌年7月の高松空襲で焼失した。

 市は、同城跡で初となる歴史的建造物の復元整備事業として、2019年度から工事を開始。外観工事は4月に完了し、約80年ぶりに雄姿を見せていた。

 復元された桜御門は、幅約12メートル、奥行き約5メートル、高さ約9メートル。外壁は黒い下見板張りや白いしっくいで仕上げたほか、しゃちほこが付いた瓦屋根の目地にもしっくいが塗られており、巨大な梁(はり)や柱で櫓を支えている。門内部の資料展示スペースには復元工事の様子を収めた写真パネルや、しゃちほこの型などを並べるという。総工事費は約3億円。

 一般公開は16日午前10時半から。公開に先立って開門式が行われる。

(四国新聞・2022/07/13掲載)



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