香川県観音寺市大野原町との県境にある四国霊場66番札所・雲辺寺(徳島県三好市)で、アジサイが例年より1週間から10日早く見頃を迎えている。標高911メートルと四国霊場八十八カ所で最も高い場所に位置し、気温は日中でも23度くらい。参拝者らは涼を感じながら散策を楽しんだり、花を写真に収めたりしている。


見頃を迎えた毘沙門天展望館付近のアジサイ=徳島県三好市、雲辺寺

見頃を迎えた毘沙門天展望館付近のアジサイ=徳島県三好市、雲辺寺


 「四国高野」と呼ばれる雲辺寺は、アジサイの開花が平地より遅く、花持ちが良いことで知られる。境内を中心に約3万株があるとされ、場所によってさまざまな表情を見せている。

 雲辺寺ロープウェイ山頂駅近くは紫や薄紫、白と色とりどり。毘沙門天展望館付近は青や水色、本堂付近は赤紫色が目を引く。開花が比較的遅い五百羅漢周辺では濃い青色の花がうっそうとした木立に映えている。花は8月中旬まで楽しめるものもあるという。

 プロカメラマンにアジサイとの写真を撮影してもらっていた徳島県藍住町の大西真理子さん(37)、同県松茂町の吉田恵美さん(31)は「霧がかかったアジサイが幻想的できれい」と話し、モデル気分を味わっていた。

(四国新聞・2022/07/13掲載)



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