ほぼ全編を香川県仲多度郡琴平町内で撮影した映画「虹色はちみつ」の上映会を前に、映画ゆかりの店舗や琴平町観光協会が盛り上げに力を入れている。「虹色」にちなんだ夏限定ドリンクやうどんなどのメニューを開発、金刀比羅宮の表参道などに虹色ののぼりを掲げ、新型コロナウイルスで打撃を受けた観光地に活気を取り戻そうと努めている。


表参道沿いに飾り付けられた虹色ののぼり=琴平町


 映画は丸亀市在住の梅木佳子さん(52)の監督4作目。実家がうどん屋の女子高校生が主人公で、過去の自分と似た境遇の少女と出会い、家族とは何かを考える物語となっている。撮影は昨年夏、同宮や表参道などで行われた。

 主人公の実家としてロケが行われたうどん店「こんぴらうどん」では、天かすを色とりどりに染めた「虹色うどん」(500円)を考案。「虹の日」(7月16日)から発売する。成本武雄社長(55)は「撮影は早朝から深夜までかかって大変だったが、コロナで観光客が少なかったのもあって全面協力できた」と振り返る。


こんぴらうどんが考案した「虹色うどん」


 土産物店「池商店」は、青や緑の手作り寒天を入れた「虹色ひやしあめソーダ」(500円)を販売。発案した池麻子さん(29)は、映画では少女の母親役として出演しており、「かわいい子で、楽しい撮影だった」と語った。

 金刀比羅宮境内にある「カフェ&レストラン神椿」は、青空や入道雲の間に見える虹をイメージした「こんぴらさんの虹色ラムネ」(700円)を展開。また蜂蜜販売の「杉養蜂園金刀比羅店」は7種類の「はちみつソフトクリーム」(350円)を、うどん学校などを営む中野屋は21日から7色の「虹色おいり」(500円、限定100個)などを取り扱う。


神椿が提供する「こんぴらさんの虹色ラムネ」


 琴平町観光協会は、高さ約1.8メートルののぼり約50本を作製。7日に表参道沿いに飾り付けたほか、一之橋公園などにも掲げ観光客らにアピールする。

 梅木監督は「映画が、町が盛り上がるきっかけになればうれしい」と話している。

 上映会は23日午後1時と同6時から町文化会館、8月14日午後1時から丸亀市のアイレックス大ホールで開かれる。

(四国新聞・2022/07/15掲載)


琴平町観光協会


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