東京海洋大名誉博士で画家としても活躍するさかなクンが育てたイシガキフグ2匹が、香川県宇多津町浜一番丁の四国水族館にお目見えした。目の下から口の周りを一周するひげのような模様が特徴的。愛嬌(あいきょう)たっぷりの“表情”で、早くも来館者を魅了している。


さかなクンから譲り受け、愛嬌たっぷりの表情で来館者の注目を集めるイシガキフグの「ゆったりん」=香川県宇多津町浜一番丁、四国水族館

さかなクンから譲り受け、愛嬌たっぷりの表情で来館者の注目を集めるイシガキフグの「ゆったりん」=香川県宇多津町浜一番丁、四国水族館


 イシガキフグはフグ目ハリセンボン科。日本の北海道以南の各地に分布しており、四国では高知の太平洋沿岸で見ることができる。

 四国水族館にやってきたのは、体長約40センチの「ゆったりん」と、同約30センチの「黒ポチ」の2匹。千葉県館山市沖の定置網に引っかかっていたところをさかなクンが譲り受け、同県内の自宅で育てていた。今年4月に「四国の皆さんにも見てもらいたい」と、さかなクンと交流があるスタッフを通じて同館へ引き渡され、慣らし期間を経て今月14日からお披露目が始まった。

 2匹の展示場所は、真珠養殖の様子を再現した水槽「人魚の涙の景」で、カワハギやヒガンフグなどと一緒になり、悠々とした泳ぎを見せている。水槽横には、さかなクンから寄せられた2匹のイラストと紹介文も展示。家族ら4人で訪れた神戸市の小学生(10)は「さかなクンの育てたイシガキフグがいると知ってびっくりした。目が大きくてかわいい」と笑顔を見せた。

 同館では、魚介類にまつわる香川の食文化を紹介する夏の企画展「しこクック」を開催中。ナシフグやタイラギなどの展示を行っているほか、館内レストランで郷土料理の「カンカン寿司(ずし)」と「アジの三杯」を販売している。8月28日まで。

(四国新聞・2022/07/20掲載)

四国水族館


所在地 香川県綾歌郡宇多津町浜一番丁4
TEL 0877-49-4590

四国水族館



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