香川県内を代表するナシの産地、観音寺市豊浜町で5日、ナシの直売所がオープンした。今年は5、6月が少雨傾向だったため、平均するとやや小ぶりなものの、糖度が非常に高く、甘みが凝縮されたみずみずしい味を楽しめる。直売所は初日、早朝から100人以上が列を作り、例年を上回る盛況ぶりだった。



 観音寺市の豊南地区のナシは「ホウナンの梨」のブランドで定評がある。出荷は早生(わせ)品種の「幸水」から3日にスタート。直売所は県農協が和田支店の敷地内に開設し、贈答用の箱詰め、手軽な袋詰めの商品をサイズごとに売り出している。
 県農協によると、豊南地区では今年、37軒の農家が計約28ヘクタールで5品種のナシを栽培。主力の「幸水」に続き今月後半から「豊水」「二十世紀」、9月中旬からは「あきづき」に切り替わり、10月上旬ごろまで順次出回る。
 直売所では初日、買い物客がどっと詰めかけ、開店時間を30分余り早めて対応。箱詰めは並べたものが短時間で売り切れ、袋詰めも飛ぶように売れてスタッフが補充に追われた。オープニングフェアとして「さぬき讃サンはなやか大使」の中村汐里さん(19)がノベルティーグッズを配布した。
 県農協の豊南地区梨部会生産部長の大広耕策さん(48)は「甘すぎるくらい、随分と甘いナシが収穫できている。冷やして皿に山盛りにし、大勢で食べてもらいたい」と話している。直売所の営業時間は午前9時~午後5時(16日以降は同4時半)。9月後半まで無休で開いている。

(四国新聞・2022/08/06掲載)



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