農具の柄や太鼓打ち用のばちなどの製造販売を手がける香川県三豊市山本町の事業者が、製品の麺棒を使って自宅でうどん打ち体験ができるセット商品を販売するとともに、自社施設で粉からうどんを作る体験教室を開き、じわりと人気を広げている。


麺棒を使って自宅でうどん打ち体験ができるセット商品

麺棒を使って自宅でうどん打ち体験ができるセット商品


 新たな取り組みを始めたのは創業63年の大西柄物製作所。2代目の大西正文さん(74)、美佐子さん(69)夫婦が営んでおり、正文さんが国産のカシやシイノキを材料に1年ほどかけて一本一本丁寧に仕上げる麺棒は有名うどん店にも採用されている。
 新型コロナウイルスの感染拡大で祭りの中止が相次ぎ、太鼓やかねをたたくばちの需要が減少。そこで、自宅で過ごす時間にうどん打ちを楽しんでもらおうと麺棒のセット商品を発売し、体験教室の開催も企画した。
 商品名は「麺棒職人のうどん打ちセット」。麺棒は国産のシイノキを材料にしたもので、長さ50センチ。県産「さぬきの夢」の小麦粉のほか、入り浜式製法の塩、麺つゆ、打ち粉、足踏み用ビニール袋が付いている。価格は小麦粉500グラム(5、6人前)入りが5478円、500グラム2袋入りが8千円。
 敷地内の「うどん打ち体験工房」では5、6人前のうどんを作る教室を随時開講。美佐子さんの指導で小麦粉を練って足で踏み、寝かせた後、生地を延ばして切り、食べる量だけ湯がいて試食する。残りは土産に持ち帰る。夏季はざるうどん、冬季は打ち込みうどんを作る。料金は中学生以上2200円、中学生未満1650円。
 時間は午前9時~正午。3日前までに予約が必要。受け入れ人数は1日5~10人。予約、問い合わせは〈0875-63-2439〉。

(四国新聞・2022/08/28掲載)



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