県民による文化芸術の祭典「かがわ文化芸術祭2022」(県など主催)の主催公演・行事が、9月6日に香川県立ミュージアム(香川県高松市玉藻町)である同芸術祭のポスター原画展を皮切りに幕を開ける。12月31日までの芸術祭会期中、新感覚の舞台公演や美術ワークショップなどを予定し、多彩な催しで「アート県香川」を盛り上げる。ポスター原画展は10月23日まで。



 主催公演・行事のうち、メインは12月18日にレクザムホール(同)である「かがわ第九2022演奏会」。1987年から毎年行われ、新型コロナウイルス感染拡大のため2年間休止されていた伝統行事を復活させる。出演するのは、第一線で活躍する県出身の指揮者や声楽家をはじめ地元の合唱愛好家ら。18年度の県文化芸術新人賞を受賞した声楽家岡昭宏さんの受賞記念公演も兼ねて実施する。
 11月20日は、同ホールで異ジャンルの芸術をコラボレーションさせた舞台「さぬきノスタルジア」を開催。武満徹さんや坂本龍一さんら日本人作曲家の楽曲の生演奏に、生け花や書道パフォーマンス、写真、絵画、デジタル表現などを融合させる。20年度に同新人賞を受賞したフルート奏者若狭知恵さんが室内オーケストラと共演する記念公演も行う。


かがわ文化芸術祭2022のポスター原画に採用された三宅美里さんの作品

かがわ文化芸術祭2022のポスター原画に採用された三宅美里さんの作品


 皮切りのポスター原画展は応募があった104点のうち、入賞9点と入選28点の計37点を展示する。9月18日はサンサン館みき(三木町氷上)で、自然素材を使って獅子頭を作るワークショップを開く。16日まで参加者を募集する。
 64回目となる今年の同芸術祭は「かがわアーツ新創造~パンデミックをこえて」がテーマ。主催公演・行事のほか、特別共催事業、県内の文化芸術団体などが企画する参加公演・行事で構成している。開催場所や内容に応じた業種別のコロナ感染症防止ガイドラインに沿って実施する。
 「かがわ第九」と「さぬきノスタルジア」の出演者や、舞台で使用する平面作品の募集要項、チケット料金などはホームページ上で公開。今回から主催公演・行事や参加公演・行事のスケジュールを掲載し、スマートフォンでの閲覧にも対応している。
 実行委は「新しい生活様式に対応した芸術祭にぜひ参加してほしい」としている。問い合わせは県文化振興課内の実行委事務局、電話087-832-3785。

(四国新聞・2022/08/31掲載)


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