バイオリンの名器として知られるストラディバリウスの音色が楽しめるコンサートが4日、香川県さぬき市鴨庄の源内音楽ホールで開かれる。演奏するのは元NHK交響楽団のバイオリニスト永峰高志。地元弦楽奏者との共演も交え、ブラームスやシューマンの楽曲で深みのある響きを届ける。


左から永峰高志、西浦詩織

左から永峰高志、西浦詩織


 地元で質の高い演奏会開催を目指す団体「東かがわ市コンサート協会」が主催。高松市出身のバイオリニスト西浦詩織と、香川ゆかりの弦楽器奏者でつくる「ラ・レゾナンス・アンサンブル」が共演する。
 永峰は父親が旧引田町出身。東京芸大卒業後にN響へ入団し、第2バイオリン首席奏者などとして活躍した。現在は国立音大教授を務め、指揮者としても精力的に活動している。ストラディバリウスは1723年製「ヨアヒム」で、愛称は演奏家で作曲家のヨーゼフ・ヨアヒムが所有していたことに由来する。
 ヨアヒムはシューマンと妻クララ、2人と親交を結んだブラームスと共通の知人だったとされる。プログラム前半では、互いに尊敬し合った4人の楽曲に焦点を当て、永峰がブラームスの「バイオリンソナタ1番」やシューマンらの「3つのロマンス」などを取り上げる。ピアノは国立音大、大学院教授の久元祐子。
 後半はバッハの「2つのバイオリンのための協奏曲」で、西浦との優雅な掛け合いが聴きどころとなる。曲の合間には永峰による解説もある。
午後2時開演。入場料は一般2千円ほか。問い合わせは同協会、電話090-8699-3434。

(四国新聞・2022/09/01掲載)



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