中秋の名月(今年は9月10日)に合わせた恒例の「観月会」が8日、香川県坂出市本町の香風園で始まった。12日までの5日間、園内をライトアップして日替わりの出演者が演奏会を実施。来場者は秋の香りが漂い始めた庭園で、幻想的な雰囲気に浸っていた。


観月会でライトアップされた香風園=香川県坂出市本町

観月会でライトアップされた香風園=香川県坂出市本町


 同園は、1910(明治43)年に築庭された市指定文化財で、観月会は同園が改修された2001年から市観光協会が実施。新型コロナウイルスの影響で昨年は中止しており、今年は2年ぶりの開催となった。
 期間中は開園時間の午後6時から同8時半まで、同市の実業家の別邸だった翠松閣や、茶室などとして使われる時雨亭などをライトアップ。入り口付近では、同市の彫刻作家・さとうゆうじさんが手がけた屋外用明かり作品12点を展示している。
 午後7時からは、連日出演者を変えながらの演奏会を実施。初日は三豊市出身で坂出高音楽科の卒業生でもある音楽家・林千景さんらによるサヌカイト演奏などがあり、大勢の聴衆が澄んだ音色に耳を傾けた。丸亀市山北町の梶由美さん(73)は「月は雲に隠れていて残念だったが、美しい庭園と素晴らしい音楽が楽しめた」と喜んでいた。
 入園無料。雨天時は西隣の市民ふれあい会館で演奏会を行う。問い合わせは坂出市産業観光課〈0877-44-5103〉。

(四国新聞・2022/09/09掲載)


第22回香風園観月会(坂出市ホームページ)



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