民芸品着想、デザインに 高松 磯野さん(三豊出身)が個展 ポーチや傘など60点
香川県三豊市出身で東京を拠点に活動しているデザイナー磯野藍さん(36)の個展「Wearing Folk Art 身につける民芸展」が、香川県高松市大工町の讃岐おもちゃ美術館ショップ内のギャラリーで開かれている。香川の民芸品や郷土玩具などから受けたイメージをデザインした、カラフルでポップな実用品や装飾品などが来場者を魅了している。10月5日まで。
今年4月にオープンした同美術館が県の伝統工芸品を身近に感じてもらおうと、民芸品などをモチーフに創作活動を展開する磯野さんに協力を依頼した。
会場では磯野さんが2017年に立ち上げたブランド「Yokke Pokke(ヨッケポッケ)」で使用している布地を中心に、ポーチや手ぬぐい、傘など約60点を展示。県内の職人とタッグを組んで制作した手袋形のバッグや鮮やかな張り子の虎の絵を表面にあしらった讃岐提灯(ちょうちん)、布地を貼り付けた巨大な丸亀うちわなど、個性光るデザインと伝統の技術が融合した作品が来場者の興味を誘っている。
磯野さんは「どの年代の人も親しみやすいデザインを心がけている。香川の伝統工芸に興味を持つきっかけになれば」と話した。
23、24の両日午前11時からは、手袋などを製造する会社から譲り受けた端材を使ってサコッシュを作るワークショップがある。500円。問い合わせは讃岐おもちゃ美術館ショップ、電話087-887-6762。
(四国新聞・2022/09/22掲載)