観音寺総合高校(香川県観音寺市天神町、藤原裕樹校長)の総合学科商業系列の3年生22人が、旅行会社と連携して瀬戸内国際芸術祭秋会期の会場となっている伊吹島を訪れる観光ツアーを企画し、29日、11月5日の2回実施する。生徒たちは瀬戸芸作品や名所旧跡を案内するガイドも務め、「伊吹島の魅力を伝え、楽しんでもらえるように頑張りたい」と張り切っている。


伊吹島観光ツアーのプレツアーでイリコについて説明する生徒たち=観音寺市伊吹町

伊吹島観光ツアーのプレツアーでイリコについて説明する生徒たち=観音寺市伊吹町


 ツアーは、穴吹トラベル(高松市)が実施する「高校生ガイドとめぐる! 秋の伊吹島散歩」。「浜辺の歌」「伊吹の樹」といったアート作品やイリコ加工場、伊吹八幡神社などを回る。2回とも申し込みは定員40人に達している。
 商業系列3年生は、6月に授業で同社の担当者らからツアー企画のノウハウなどを教わり、伊吹島を何度も歩いて下見。意見を出し合ってコースを決め、案内する内容を考えた。住民へのプレゼンテーションや学校評議員らを対象にしたプレツアーも行った。
 当日は梅谷海理さん(18)と三野妃加さん(18)を中心に、作品などのスポットごとに担当する生徒たちが手作りの紹介パネルを持ち、学んだ知識を分かりやすく説明する。
 今月1日にあったプレツアーでは行程を一通り確認し、同行した伊吹島在住の郷土史家三好兼光さん(71)から指導を受けた。三好さんは、作品や風景の説明に盛り込むといいポイントを指摘し、「移動中もお客さんに積極的に話しかけて」などと助言した。
 梅谷さんは「知りたいと思う情報、また知ってほしいことを話したい」、三野さんは「自分も楽しんで、その気持ちが伝われば」と意気込みを語った。
 商業系列ではツアーに合わせ、フリーペーパーを作って当日配布するほか、染匠吉野屋(琴平町)とコラボして制作した「讃岐のり染」の風呂敷を参加者へのお土産にする。食物系列は、三豊、観音寺両市のおいしい食材を生かした二段重ねのオリジナル弁当を調理し、昼食用に提供する。
 このほか、商業系列は伊吹島の歴史を紹介する動画と、佐伯市長や伊吹小中学校の児童生徒をはじめ伊吹島の関係者が熱演する楽しいダンス動画を制作した。

(四国新聞・2022/10/29掲載)



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